特定保健用食品(トクホ)に指定されている青汁
特定保健用食品(トクホ)のマークがついた青汁を見かけたことはありませんか? このマークは消費者庁の認可を受けたことを示すものです。特定保健用食品として認められた青汁にはどのような特徴があるのでしょうか。一般の青汁とは具体的に何がどう違うのでしょうか。
特定保健用食品(トクホ)とは?
すべての食品は一般の食品と保健機能食品に大別されます。保健機能食品はさらに栄養成分の機能を表示することができる栄養機能食品と特定保健用食品(トクホ)に分かれます。
特定保健用食品とは、特定の保健効果があることが消費者庁から認められた食品のことです。
特定保健用食品に認定されるためには、対象となる食品が健康に有益な成分を含んでおり、確かに効果があると、科学的に証明されなければなりません。
特定保健用食品に認定されると、その商品に特定の保健の用途の表示をして販売することができます。特定の保健の用途の表示とは、たとえば健康の維持・増進に役立つ、お腹の調子を整える、食後の血中中性脂肪の上昇を穏やかにするなどと記すことができるということです。特定保健用食品として認定されていない商品にこのような表示をすることは認められていません。
特定保健用食品の表示事項
特定保健用食品の容器や箱には以下の事項の表示が義務づけられています。
・商品名
・消費期限または賞味期限
・保存方法
・製造所所在地
・製造者氏名、または法人の名称
・許可証票
・許可を受けた表示の内容
・栄養成分の量、熱量、原材料の名称
・特定保健用食品である旨
・内容量
・1日当たりの摂取目安量
・摂取の方法
・摂取をする上での注意事項
・バランスの取れた食生活の普及啓発を図る文言
・その他
出典:消費者庁 特定保健用食品に関する質疑応答集
特定保健用食品の青汁の表示例
数は少ないですが、特定保健用食品の青汁が販売されています。あるメーカーの特定保健用食品の認定を受けた青汁の表示の一部をご紹介します。
関与する成分(健康に有益な成分):難消化性デキストリン(食物繊維として)
許可を受けた表示内容:本品には食物繊維として難消化性デキストリンを含んでいるので、おなかの調子を整え、便通を改善します。
摂取をする上での注意事項:摂りすぎや体質、体調により、おなががはったり、ゆるくなる場合があります。
特定保健用食品の青汁が少ない理由
特定保健用食品の申請から認定を得るまでの審査の厳しさと、メーカー側の経済的な負担の大きさなどが特定保健用食品の青汁の数が少ない理由のようです。このことは、特定保健用食品の認定を受けている青汁は大手メーカーのものが多いという事実からも伺い知ることができます。
特定保健用食品の青汁と一般の青汁の効果の違い
特定保健用食品の青汁の保健機能成分(健康に有益な成分)は食物繊維としての難消化性デキストリンです。
難消化性デキストリンは整腸作用があり、食後の血糖値の上昇を抑え、中性脂肪の蓄積を阻止する働きなどが期待できます。
この成分は特定保健用食品ではない、一般の青汁に添加されているものもあります。ただ、含まれている量を比較すると、一般の青汁に含まれる難消化性デキストリンの量は少な目です。このことから、特定保健用食品の青汁と同様の効果が得られるどうかは疑問が残ります。難消化性デキストリンのより高い効果を期待する場合、含有量の多い特定保健用食品の青汁を摂取するとよいでしょう。
特定保健用食品を摂取する上での注意事項
特定保健用食品は医薬品ではありません。したがって医薬品のように病気を治す目的で使用するものではありません。また多く摂取したからといって、高い効果が期待できるというものでもありません。過剰摂取は逆に健康を害する可能性もあります。
特定保健用食品といっても色々あり、効果は食品によりさまざまです。その効果を確認し、自分のニーズに合っているものを利用するようにしましょう。
まとめ
・特定保健用食品とは、特定の保健効果があることが消費者庁から認められた食品のことです。
・特定保健用食品は健康の維持・増進に役立つ、お腹の調子を整えるなどの表示をして販売することができます。
・特定保健用食品の青汁の数が少ないのは、審査の厳しさとメーカー側の経済的な負担の大きさなどがその理由です。
特定保健用食品の青汁は一般の青汁に比べ、保健機能成分の難消化性デキストリンが多く含まれており、より高い効果が期待できます。とはいえ特定保健用食品は病気治療の目的で使用するものではありません。
特定保健用食品に指定されている青汁の効果については表示内容を参考にし、自分に合ったものを選びましょう。