ブラジル産のプロポリスの特徴と高品質の見分け方
プロポリスといえばブラジルが思い浮かぶのではないでしょうか。広大な国土を持つブラジルは世界最大のプロポリス生産国であり、プロポリスに適した環境がいくつもそろっているので品質が高いことで有名です。これらのことから、日本で最もプロポリス製品で目にするのがブラジル産のものです。しかし、すべてのブラジル産プロポリスが高品質というわけではありません。では、どのようなプロポリスが高品質で、何を基準にしてブラジル産プロポリスを選べばよいのか、この記事で詳しく説明していきます。
ブラジル産プロポリスは独特
環境によって強くなるプロポリス
ブラジルはプロポリスを作るのに適した環境なので、高品質なプロポリスが作られるのです。そもそもプロポリスとは、ミツバチが細菌やバクテリアから巣を守るために、植物の樹液や花粉と自身の分泌物とを混ぜ合わせて作る巣材です。もし、強力なバクテリアが周りに存在しているような環境なら、それに対抗しなければならないので必然的に巣材であるプロポリスは強力になります。ブラジルにあるアマゾンは強力なバクテリアが多数存在する過酷な環境ですので、ブラジル産プロポリスは効果が強いものになるのです。
プロポリス作りに適したミツバチの存在
ブラジル産プロポリスが優れているのは、環境だけが理由ではありません。ミツバチにも特徴があります。ヨーロッパやオーストラリアに住むミツバチはセイヨウミツバチです。一方、ブラジルに住むミツバチはアフリカナイズドミツバチという特殊なハチです。研究用のアフリカミツバチが逃げ出して、現地に住んでいたセイヨウミツバチと交配したことで生まれたハチです。セイヨウミツバチと比べて、約2倍の速度で飛び、1日に3000キロもの行動範囲があるので、プロポリスに必要な樹液や花粉をたくさん集められるのです。
ブラジルの一部地域でのみ取れるアレクリン系プロポリス
ブラジル産プロポリスの評価を高めている起源植物がアレクリンという樹木です。アレクリンはブラジル南部のミナス・ジェライス州で標高700~1000メートルの山地というごく一部の地域にしか自生していない植物です。このアレクリンから作られたプロポリスは他の地域のものと比べて有用成分が豊富で、色も濃緑色をしていたことから、グリーンプロポリスとして有名になりました。そして、グリーンプロポリスは今や高級プロポリスの代名詞のようになりました。
含有成分も他のものよりも優れている
フラボノイド含有量が1.6倍
プロポリスにはさまざまな成分が含まれていますが、主成分はフラボノイドです。フラボノイドの含有量が多いとプロポリスの作用も高くなります。ブラジルのアレクリン系プロポリスはオーストラリアなどで多く取れるユーカリ系プロポリスと比べるとフラボノイドの含有量が1.6倍も高いことがわかっています。フラボノイドは強力な抗酸化作用がありますので、ブラジルのプロポリスは他のプロポリスと比べて強い抗酸化作用を持ったプロポリスといえるのです。
アレクリン系のみ含有している成分
プロポリスの品質はフラボノイドの含有量で見られますが、2000年辺りから、アレクリン系プロポリスに含まれているアルテピリンCやP-クマル酸といった桂皮酸誘導体が注目されるようになりました。特に、アルテピリンCはアレクリンにしか見つかっていない成分で、強い抗菌作用と抗酸化作用があります。ブラジル産プロポリスは、環境やミツバチ、そして、特有の成分が含まれるなど、他のプロポリスと比べて多くの優位性を持っているのです。
ランクによって品質管理が徹底されている
ブラジルではプロポリスを品質によってランク分け
ここまでブラジルのアレクリン系プロポリスは高品質である点について触れてきましたが、採取できるすべてのプロポリスが同じ品質ではありません。そこで、ブラジルでは品質によって6つにランク分けされています。プロポリスを品質ごとにランク分けしているのは世界でもブラジルくらいですので、高い品質管理の下、プロポリスが製品化されていることがわかります。
グリーンプロポリスがおススメ
ランクの内訳を説明すると、一番低いものはプロポリスを採取した際の残りカスのようなもので、ほとんど有用成分がないプロポリスです。一部のメーカーはこれを使っているので、注意が必要です。下から2つ3つ目は主にユーカリ系のプロポリスが選ばれます。6段階中、上から2つ・3つ目が起源植物アレクリンのグリーンプロポリスです。ここから高品質とみなされます。効果が出るプロポリスを利用したいなら、このランクのものを利用することをおススメします。そして、最上位はエクストラグリーンプロポリスと呼ばれるもので、価格が他のものと比べて高いですが、その分有用成分の含有量も格段に上がります。
ランクだけでブラジル産プロポリスを選ばない
品質の低い製品を作っているメーカーもある
色や有用成分の含有量などによってランク分けすることで粗悪なプロポリスが製品化されないように国を挙げて品質管理を行っています。しかし、それでも品質の低いプロポリスが市場に出回ることがあります。ランク分けという制度がありますが、そのランク通りのプロポリスとは限りません。プロポリスを購入する際は、しっかりと有用成分の含有量や添加物、それに見合った価格なのかを自分の目で確かめるようにしましょう。
S.I.Fマークが高品質プロポリスの証し
「1つ1つ自分で製品を調べてプロポリスを買っていられない」そんな方もいらっしゃいます。そんな方におススメなのが、S.I.Fマークがついた製品です。S.I.Fマークとは、ブラジル政府が設けた厳しい基準をクリアした製品にのみ記載が許されるマークです。製薬会社と同じくらいの厳しい衛生基準や設備をしていないと認められません。よって、このマークがついたプロポリスであれば安全性や品質が高いといえますので、どのブラジル産プロポリスを購入したらよいのか迷ったときはこのマークを探しましょう。