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イソフラボンの持つ働きによる皮脂抑制の効果

女性ホルモンのエストロゲンには、余分な皮脂の分泌を抑え、きめ細かい肌づくりを助ける働きもあります。
皮脂は肌の乾燥を防いだり、外部刺激から身体を守ったりする重要な役割を担っているものの、必要以上に分泌されると肌トラブルの原因ともなります。
エストロゲン様作用を備えたイソフラボンを摂ると、自律神経やホルモンのバランスを整え、皮脂の分泌のバランスも保ち、皮脂の過剰な分泌を抑える効果が期待できるのです。
この記事では、イソフラボンの持つ作用による皮脂抑制の効果についてご紹介します。

皮脂の役割とは?

そもそも皮脂とは、毛穴の内部の皮脂腺から分泌される物質で、汗とともに分泌されることにより皮脂膜を形成する働きがあります。
皮脂腺は、全身に分布している毛穴のなかでも体毛が生えている部分にあり、頭にもっとも多く存在しています。
次いで顔、胸、背中、手足の順に多く存在し、特に顔には約20万個の毛穴が密集しているため、皮脂の過不足の影響を一番受ける部位といえます。
皮脂の役割とは、
・汗と一緒に皮脂膜をつくることで肌の乾燥を防ぐ
・皮膚内部からの水分の喪失を防ぐ
・細菌やカビ、異物などの外部刺激から守る
といった重要なものです。
そのため分泌が減ると、肌の乾燥を招いたり柔軟性が損なわれたりして、ハリやシワの原因につながってしまいます。
しかしその一方で、必要以上に分泌されるとニキビや老化の促進など肌トラブルの原因ともなるのです。

皮脂の大量分泌が要因となる肌トラブルとは?

上記のように、皮脂の分泌量が少ないと皮膚を守る機能が低下し、必要以上に分泌されると肌トラブルの元となってしまいます。
まず、皮脂腺が肥大化して皮脂の分泌が活発になると、毛穴が押し広げられ、大きく目立つようになります。
特に鼻の毛穴が目立つ場合は、皮脂分泌が過剰になっている現れといえます。
また、皮脂が毛穴に詰まり、それをエサにアクネ菌が増殖して炎症が起き、ニキビができやすくなる原因となります。
皮脂分泌がニキビの形成に直結するわけではないものの、分泌量が多いとニキビができやすい環境をつくることになるうえ、くり返しニキビができる毛穴には炎症による損傷や跡が残りやすくもなります。
皮脂の過剰分泌による肌トラブルで一番やっかいなのが、過酸化脂質によるダメージです。
過酸化脂質とは、余分な皮脂が空気や紫外線に触れ、酸化してつくられる有害な物質をいいます。
皮脂が大量に分泌されたらただちに過酸化脂質に変性するわけではありませんが、脂質が酸化してしまうと皮膚の炎症を助長し、皮膚組織を傷つけてしまいます。
酸化ダメージを受けた皮膚は老化が進み、シミやシワなど見た目にわかる老化現象を招きやすくなるため、必要以上に分泌する皮脂は適切にケアする必要があるのです。

皮脂が必要以上に分泌される原因とは?

皮脂が必要以上に分泌される原因は複数あり、主なものには間違ったスキンケアによる肌の乾燥、ストレスや睡眠不足による男性ホルモンの分泌量の増加などが挙げられます。
間違ったスキンケアの例では、洗浄力の強い洗顔料で一日に何度も洗顔するなどが挙げられ、このために肌に必要な皮脂まで落としてしまいます。
すると肌は油分が不足していると勘違いし、肌の内部の水分蒸発を防ぐために皮脂の分泌量を増やし、乾燥から守ろうとする機能が働くのです。
また、外部からストレスを受けて交感神経が優位になると、男性ホルモンのアンドロゲンの分泌量が増加し、皮脂の分泌を促す作用が亢進されて過剰分泌につながると考えられています。
アンドロゲンには皮脂分泌を促して角質層を厚くする働きが備わっているため、その分泌量の増加は肌トラブルにつながる原因ともなるのです。
睡眠不足でも皮脂の分泌が増えるのは、睡眠それ自体がストレスを解消する有効な手段なので、ストレスや疲れが蓄積されていき自律神経やホルモンバランスを乱してしまうためです。
ストレスにより交感神経が刺激されるとホルモンバランスが乱れて、余分な皮脂の分泌を抑える働きを持つエストロゲンの分泌量が低下し、皮脂の過剰な分泌を助長すると考えられています。

イソフラボンの持つ働きが皮脂を抑える

エストロゲンに似た構造を持ち、エストロゲン様作用や抗酸化作用を備えたイソフラボンは、肌トラブルを招く皮脂の過剰分泌を抑える効果が期待できます。
ストレスなどが引き金となって自律神経が交感神経側に強く振れると、皮脂分泌を促すアンドロゲンの分泌量が増え、皮脂分泌を抑えるエストロゲンの分泌量が低下してしまいます。
エストロゲンが不足した状況では、イソフラボンはその代わりとなって働く性質があるため、エストロゲンと同様に皮脂を抑制する効果を発揮します。
また、イソフラボンは抗酸化力を持つフラボノイドの一つでもあるので、エストロゲン様作用による皮脂抑制とともに、皮脂の酸化を抑えて過酸化脂質の合成を防ぐ効果も期待できます。
イソフラボンが発揮する効果をより高めるには、同様な作用を持つビタミンCを合わせて摂るのが推奨されています。
高い抗酸化力を発揮するビタミンCとイソフラボンとの相乗効果で、体内での活性酸素の大量発生を防いで皮膚組織を酸化ダメージから守り、肌トラブルの予防にも役立つのです。

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