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イソフラボンによるPMSの予防・改善効果とは

女性ホルモン様作用を持つことでホルモンバランスを整えるためにも働くイソフラボンは、女性特有の体調不良の予防や改善にも期待が寄せられている成分です。
ホルモン分泌が安定した性成熟期に起こるPMS(月経前症候群)も、イソフラボンでの改善効果が期待できます。
この記事では、イソフラボンによるPMSの予防や改善効果についてご紹介します。

PMSとは「生理前に起こる心身の不調」

PMSとは、"Premenstrual Syndrome"という英語の略称で「月経前症候群」と呼ばれるものです。
生理が始まる約3~10日前(または7~14日前)から現れる、心身にわたるさまざまな不定愁訴で、生理が来るとその症状が治まり始め、時間の経過と共に消えていくのが特徴です。
性周期のホルモンバランスが崩れるために女性特有の不調が生じるPMSには数多くの症状があり、多くの女性が生理前になんらかの症状を自覚しているといわれています。
婦人科では、決まって生理前に起こり、生理が始まると消える不快な症状が3ヶ月以上続くうえ、日常生活に支障をきたすほど重度の場合にPMSと診断されます。
主に20~30代の、生理周期や卵巣機能に問題のない女性に多く見られる症状で、出産経験の有無や年代によって症状の現れ方が異なる場合もあります。

PMSはなぜ起こる?

PMSの原因として考えられているのは、排卵後に訪れる黄体期に分泌されるエストロゲンとプロゲステロンの急激な変化が挙げられるものの、明確になっていないのが実情です。
生理前に分泌量が急激に増え、生理が始まると急減するプロゲステロンが関係しているという説や、排卵を境に変動する2つの女性ホルモンが影響し合いPMSを引き起こしているとする説などがあります。
主流となっているのは前者で、本来妊娠を助けるプロゲステロンは排卵後に急増する性質があり、妊娠の維持を目的として作用します。
しかし、妊娠していない場合にはその働きが要らなくなるので、ホルモンの分泌量はピークから一気に減少し、その急激な変化に身体がついていけなくなるのがPMSといえます。
プロゲステロンの分泌用が高まる黄体期には、体温が約0.5℃高くなるため、基礎体温を測る習慣をつけるとPMSが始まるタイミングが計れます。

PMSの具体的な症状とは

PMSには200種類を超えるほどの不快な症状があるとされ、その症状は個人差があるのはもちろん、月によっても大きく異なります。
身体の自覚症状として多いのは、下腹部・乳房の痛みや張り、腰痛や頭痛・肩こり、ニキビや吹き出物などの肌荒れが挙げられます。
そのほかにも、微熱の持続や眠気、むくみや便秘、食欲増進・減退や体重増加などを訴える場合もあります。
また、精神面の自覚症状では、イライラや気分の落ち込みなど感情の起伏が激しくなったり、集中力が低下したり無気力になったりすることが多く見られます。
夜の寝つきが悪くなったり、朝になかなか起きられなかったりなど、睡眠に影響を及ぼす場合もあります。
上記の症状は、妊娠に備えた身体づくりのために、プロゲステロンが体内の水分や栄養を溜めこむために起こる生理的作用でもあるのです。

PMSと混同しやすい症状とは

生理周期に伴う症状でPMSと混同しやすい症状には、月経困難症や更年期障害が挙げられます。
月経困難症は、生理中に日常に支障をきたすほどの腹痛や下痢、吐き気などの症状が見られるものを指し、生理が始まって2~3日目にピークを迎えるのが特徴です。
腰痛や頭痛、むくみやのぼせ、イライラや眠気などの症状も起こる点では似ているものの、PMSが生理が始まると症状が消えるのに対し、月経困難症は生理中に起こる点で大きく異なっています。
更年期障害も心身ともにさまざまな不定愁訴が起こる症状ですが、基礎体温の変動が起こらないのがPMSと異なる点と覚えておくとよいでしょう。

イソフラボンによるPMS対策について

PMSが起こる原因として考えられるのは、前述のように女性ホルモンのエストロゲンとプロゲステロンのバランスが崩れることが挙げられます。
通常ではこの2つの女性ホルモンがバランスをとりながら分泌されますが、生理前になるとプロゲステロンの分泌量が急激に増え、生理が終わるとエストロゲンの分泌量が増えます。
生理前にプロゲステロンが優位になることでPMSが起こるとも考えられているのです。
イソフラボンはプロゲステロン優位の状態になる生理前に、エストロゲン様作用を発揮するためホルモンバランスが整えられ、PMSの症状軽減が期待できます。
特に吸収率に優れた「アグリコン型イソフラボン」の摂取がPMSに効果的です。
日常的に大豆発酵食品の味噌を使った汁物を摂取したり、アグリコン型のサプリメントなどを活用したりして、ホルモンバランスの乱れを整えるのをおすすめします。
なお、イソフラボンの摂取目安量は40~50mg/日、上限量は75mg/日となっているため、サプリメントなどを利用する際には上限を超えないように注意しましょう。

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