イソフラボンによる生理不順の予防・改善の効果とは
周期的に起こる生理は女性にとってわずらわしいものである反面、規則的に起こらなければ不安になるものでもあります。
中でも生理不順は、女性が抱える生理の悩みでもっとも多いといわれる症状のため、それを予防したり改善したりするには、イソフラボンの活用も有効とされているのです。
この記事では、イソフラボンによる生理不順の改善作用と効果についてご紹介します。
生理不順とはどんな状態?
生理不順とは、規則正しく生理が起こらない状態を指します。
初潮を迎えて以降ずっとその状態という場合もあれば、進学や就職など環境変化の影響で一時的に陥ったり、更年期の初期症状として40代半ばから急に不規則になったりするなど個人差があります。
女性の場合、生理が規則的に起こるかどうかが、ホルモンバランスの状態を含め身体の機能が正常かどうかに直結するため、生理不順は軽視できない症状といえます。
生理周期は、生理→卵胞期→排卵期→黄体期の4つのサイクルが一般に28日(4週間)周期で回っているものです。
毎月の周期が必ずしも正確である必要はないので、生理周期が一定内に保たれていれば問題はなく、正常な周期外のペースで生理が来た場合を生理不順と呼ぶのです。
生理の周期について
生理周期の日数は「前の生理の開始日から次の生理が始まる前日までを数えたもの」で表します。
多くの人が陥りがちなのは、生理が終わった日から次の生理が始まる日の間を数えて生理不順と判断してしまうことです。
正しくは、前の生理が始まった日から起算する日数で、それが25~28日間に収まっていれば正常な生理周期と判断できます。
毎月同じ日付など正確に生理が起こらなくても、数日前後するのは正常範囲内なのです。
逆に月経周期が24日以下だったり、39日以上過ぎていたりした場合は生理不順と判断でき、さらに生理が三か月以上まったく生理がない場合は無月経に当たり、生理不順よりも深刻といえます。
生理不順の種類とは?
具体的な生理不順は、以下のような症状に分類されます。
稀発月経(きはつげっけい)
生理が39日以上の長い周期で起きる場合に判断される症状です。
40代を過ぎてから39日を超える周期になると更年期を迎えた兆しといえ、若い世代でもストレスや内分泌疾患などによって現れる可能性があります。
頻発月経(ひんぱつげっけい)
生理が24日以下の短い周期で起こる場合の症状です。
若い世代でこの症状が現れると、妊娠しにくかったり流産しやすかったりする可能性も考えられるため検査が必要となります。
更年期における場合は、加齢に伴う老化現象と考えられています。
過長月経/過多月経
過長月経は、生理が8日以上続く場合の症状で、ホルモンバランスの乱れや子宮の疾患が原因として考えられます。
過多月経は日常に差し支えるほどの経血量の増加や、経血にレバー状の塊が混じったりなどの症状が見られる場合を指し、過長月経を招く原因となる場合もあります。
過短月経/過少月経
生理が2日以内で終わってしまう症状を過短月経といいます。
また、過少月経は経血量が極端に少なく、生理用品の表面にわずかに出血する程度で終わるような症状を指します。
無排卵月経
無排卵月経は排卵せずに生理が起こる症状を指し、更年期に起きやすい生理不順の一つでもあります。
経血量が少なかったり生理痛が軽かったりする症状が現れるものの、生理周期がさほど不規則にならないため、基礎体温を測って確認する必要があります。
生理不順の主な原因とは
生理不順が起こる主な原因には、ストレス・睡眠不足・喫煙・無理なダイエット・低体温などが挙げられます。
初潮を迎えて間もない思春期の生理不順は、卵巣機能が未発達という原因がほとんどのため、成長に従って改善されていきます。
しかし、卵巣機能が発達しホルモン分泌が安定した20代以降の生理不順は、上記のような要因が招くホルモンバランスの乱れが根源的な原因といえるのです。
イソフラボンには生理不順の改善効果が期待できる
大豆の胚芽に多く含まれる成分のイソフラボンは、分子構造が女性ホルモンのエストロゲンに似ているため、体内でその代わりとなって作用する性質があります。
さらにイソフラボンは、糖が結合した「グリコシド型」と糖が分離した「アグリコン型」とに分類され、体内で有効に作用するのはアグリコン型となっています。
アグリコン型はすでに糖が分離されている状態のため分子量が小さく、腸内での吸収率がグリコシド型よりも3倍ほど高いのが特徴です。
また、グリコシド型は腸内細菌によって代謝される必要がある一方、アグリコン型は腸内細菌の活動量などにかかわらず体内に吸収されやすくなっています。
イソフラボンでもアグリコン型の摂取を心がけることで、ホルモンバランスを整え、生理不順の予防や改善に高い効果が期待できるのです。