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イソフラボンによるホルモンバランス改善の効果とは?

大豆の胚芽に含まれる微量成分のイソフラボンには、エストロゲンの過不足のバランスをとる特性が備わっています。
心身のつらい症状や不快な症状の大きな引き金となる、ホルモンバランスの乱れを整えるのに有効な成分として、主に女性特有の不調の改善に効果が期待されているのです。
この記事では、イソフラボンによるホルモンバランスの改善効果についてご紹介します。

ホルモンバランスの乱れとは?

一口にホルモンバランスの乱れといっても、女性ホルモンのエストロゲンとプロゲステロンのバランスの乱れのみを指すわけではありません。
男性ホルモンのテストステロンや副腎皮質ホルモン、甲状腺ホルモンといった多様なホルモンの総合的なバランスの乱れをいいます。
女性特有のホルモンバランスの乱れとは、年齢を問わず多くの女性が一生のうちに経験する『プロゲステロンの欠乏』と、更年期世代を迎えると起こる『エストロゲン不足』、甲状腺疾患による『甲状腺ホルモンの過不足』の3つが挙げられます。

女性に多いホルモンバランスの乱れについて

ここでは、女性の多いホルモンバランスの乱れのうち、プロゲステロンの欠乏とエストロゲン不足についてご紹介します。

女性一般に多い『プロゲステロンの欠乏』による乱れ

プロゲステロン欠乏によるホルモンバランスの乱れは、すべての年代の女性におけるもっとも一般的な症状です。
生理周期の排卵後に卵巣で作り出されるステロイドホルモンであるプロゲステロンは、多くの女性が分泌バランスを崩しやすく、不足しがちなホルモンでもあります。
卵巣以外では副腎や神経細胞からもわずかに作られ、エストロゲンやテストステロン、コルチゾールやアルドステロンなど、多くのホルモンの前駆体に利用されます。
そのため、プロゲステロンが不足すると、それを材料とする他のすべてのホルモンの減少を招くことにつながるので、さまざまな不調の原因となるのです。

プロゲステロン欠乏による症状とは

プロゲステロンが不足すると、生理不順や無月経、睡眠の質の低下、疲労や倦怠感、情緒の不安定、性欲の低下や不妊・流産のリスクの増加といった症状が現れます。
特にプロゲステロンは妊娠を助けるために作用するホルモンで、子宮内膜の調整や受精卵の着床を促すといった重要な働きを担っているため、分泌が不足すると早期流産などのリスクが高まってしまうのです。

更年期世代に多い『エストロゲン欠乏』による乱れ

更年期を迎えた世代や、閉経後の女性にもっとも多く見られるホルモンバランスの乱れが、エストロゲン不足によるものです。
エストロゲンには妊娠・出産を支える働きをはじめ、基礎代謝を高めたり骨の形成を促したりするほか、自律神経の調整など400を超える作用があるといわれています。
そのため、卵巣の機能が衰えてエストロゲンが急激に減ってしまうと、それまで正常に働いていた機能に悪影響が及び、全身にさまざまな不調が起こる大きな原因となるのです。

エストロゲン欠乏による影響とは

400以上もの役割を担うエストロゲンが不足すると、肉体だけでなく精神面にも影響が現れるのが特徴です。
更年期には、生理周期や生理期間の長短などの乱れ、膣の乾燥や痛み・かゆみ、頻尿や尿失禁などが起こったりします。
また、基礎代謝が低下して太りやすくなる、イライラしたり不安になったりする、のぼせや異常な発汗、シミ・しわや脱け毛が増える、不眠といった症状も挙げられます。
心身に広範囲にわたって不快な症状が現れるため、エストロゲンの分泌量が急激に減る閉経前後には、なんらかの不調を覚える人が多くなるのです。

イソフラボンによるホルモンバランス改善効果とは

イソフラボンには、エストロゲン様作用と抗エストロゲン様作用が備わっているため、エストロゲンの過不足を調整する働きを発揮し、ホルモンバランスの改善に役立ちます。
そのため、ホルモンバランスの乱れが引き金となる、さまざまな症状の緩和や改善に効果が期待できるのです。
エストロゲン過剰で知られている症状には、乳ガンの発症リスクの上昇が挙げられ、イソフラボンがホルモンバランスを整えることでその予防に役立つことも認められています。
イソフラボンの摂取目安量は40~50mg/日(上限値は75mg/日)とされており、不足しないために意識的にふだんの食事に取り入れるのが推奨されています。
イソフラボンの上限値は、長期間の摂取を毎日欠かさずにつづけた場合の平均値であるため、摂取目安量をクリアしていても日常的に大豆や大豆加工食品を摂る習慣がない人は、不足している可能性が高いといえます。
コンビニの食品やファストフードなどを食事代わりにする人が増えていることもあり、実際には男女ともに16~22mg/日と、摂取不足に陥っていることが明らかになっているのです。
不足分を補うには、ふだんから大豆製品を摂る習慣をつけるのが理想ですが、特定保健用食品やサプリメントを活用するのも選択肢の一つといえるでしょう。

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