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イソフラボンとEPAを一緒に摂るメリットとは

高い抗酸化力を持つフラボノイドの一つであるイソフラボンには、摂取したヒトの生体内でも作用し、成分の酸化を防ぐ効果が期待できます。
また、血行をよくする働きも備えているイソフラボンと一緒に摂ることで相乗効果が期待できる成分の一つに、EPA(エイコサペンタエン酸)が挙げられます。
EPAにも高い血行改善の作用があるものの、酸化しやすいデメリットがあるので、優れた効果を発揮するには抗酸化作用を持つイソフラボンと合わせるのが効果的なのです。
この記事では、イソフラボンとEPAを一緒に摂ることで得られるメリットについてご紹介します。

イソフラボンと一緒に摂りたいEPAとは?

EPAとは、オメガ-3系脂肪酸のα-リノレン酸が代謝されてできる必須脂肪酸の一つで、人体内では合成できないため食品から摂取する必要のある成分です。
α-リノレン酸はエゴマやアマニ、麻の実などの植物由来の油脂に含まれており、体内でEPAやDHA(ドコサヘキサエン酸)に変換されるものの、十分な酵素が存在する場合にごくわずかな量が産生されるにとどまります。
そのため、EPAなどを豊富に含むカタクチイワシやオキアミなどの魚油からの摂取が推奨されるなど、オメガ-3脂肪酸の健康効果は植物性のα-リノレン酸よりも動物性のEPAやDHAの方が高いとされています。
EPAには動脈硬化の原因となる血栓の合成を防ぐ働きや、コレステロール値を正常化するなどの作用があり、生活習慣病の予防に効果があることが認められています。

EPAの主な働きについて

EPAには、血液が固まるのを防ぎ、血管内に血の塊である血栓をできにくくさせる働きがあります。
血小板の凝集作用がある『トロンボキサンA3』と、血小板の凝集を抑える作用がある『プロスタサイクリンI3』を作り出す働きがあるEPAは、血液循環をよくする効果を発揮するのが特徴です。
そのため医学的には、抗血栓作用のほか、コレステロールや中性脂肪の血中濃度を下げる働きや、血圧を下げる働きなどが認められています。
血栓が血管を詰まらせる血栓症により、心筋梗塞や脳梗塞を招く恐れがあるため、EPAを摂取することでその予防が期待できるのです。
また、EPAには赤血球の細胞膜をやわらかくし、血液循環をよくする作用が備わっています。
柔軟性に優れた構造を持つ赤血球は、毛細血管まで血液を行き渡らせる役割を担っていますが、動物性脂質やリノール酸の過剰な摂取が原因となり硬くなってしまうのです。
特にリノール酸は血中成分の酸化を誘発し、過酸化脂質を増やす原因にもなるため、必要以上に摂るとガンの発症リスクを高める可能性もあります。
EPAには赤血球を硬化させる『アラキドン酸』を取り除き、それに置き換わる働きが備わっているので、赤血球の柔軟性が保たれ、血行改善の効果が期待できるのです。

EPAとDHAの違いとは?

同じオメガ-3系列の脂肪酸であるEPAとDHAは、よく似た分子構造を持ち、共に血中の中性脂肪やコレステロール値を正常にする作用を発揮する成分です。
両者の大きな違いは、DHAは脳の構成成分の一つであり脳が必要とする栄養分のため、脳の『血液脳関門』を通過できるのに対し、EPAは通過できない点にあります。
血液脳関門とは、脳内に入れる成分と入れない成分とを選別し、外部からの有害物質の侵入を防いでいる部位です。
また、EPAにもDHAにも血小板凝集を抑制する働きがあり、心筋梗塞や虚血性心疾患などの予防効果が期待できるものの、EPAの持つ作用の方が優れているのも両者の違いに挙げられます。
中性脂肪に対する作用ではEPAが、コレステロールに対してはDHAが優れた効果を発揮するとされています。
なお、いずれも酸素に触れると酸化しやすいデメリットがあるため、その作用を十分活かすには抗酸化物質と一緒に摂るのが効果的なのです。

イソフラボンとEPAを一緒に摂るメリットとは?

イソフラボンとEPAに共通する作用には、血行を改善して血管の健康を守る働きが挙げられます。
EPAには中性脂肪の値を下げたり、血小板の凝集を抑えて血栓をできにくくしたりする働きや、赤血球の細胞膜の流動性を高めて血液の粘度を下げる作用などが備わっています。
そのため動脈硬化や高血圧、心筋梗塞などの心血管疾患の発症リスクを下げる効果が期待できるのです。
一方、女性ホルモンのエストロゲンに似た構造を持つイソフラボンは、エストロゲン様作用を発揮することで血管壁に対して直接・間接的に働きかけて血管を保護する作用があります。
エストロゲンには、中性脂肪やLDLの血中濃度を抑えて動脈硬化の発生を防ぐ間接的な作用と、血管の内皮細胞での一酸化窒素の産生を増やし、血管に柔軟性を与える直接的な血管保護作用とがあり、イソフラボンにも同様な働きが認められているのです。
また、フラボノイドでもあるイソフラボンとEPAを一緒に摂ると、イソフラボンが抗酸化力を発揮してEPAの酸化を抑えつつ、その作用を発揮させるメリットがあります。
血管の健康を保つ作用を備えた2つの成分をあわせて摂ることで、血管内で血栓がつくられるのを防ぎ、さまざまな疾患を招く動脈硬化を予防するなど、全身の健康維持に貢献しているのです。

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