イソフラボンの持つ働きによるめまいの改善効果

エストロゲン様作用により、自律神経のバランスを整えるためにも働くイソフラボンは、主に自律神経がバランスを崩すことで起こる『めまい』の予防や改善にも効果的です。
めまいの原因は脳の血流障害である可能性が高く、それを引き起こす大きな要因は過度のストレスと考えられるため、自律神経の乱れがめまいにつながるともいえます。
また、女性ホルモンが急激に減少する更年期にもめまいを経験する人が多く見られるため、イソフラボンを活用することでその改善に効果が期待できるのです。
この記事では、イソフラボンのエストロゲン様作用によるめまいの予防や改善効果についてご紹介します。

めまいの主な原因とは？

症状や程度の強弱に個人差があるめまいは、自律神経のバランスの崩れによっても起こり、主な原因は血液循環の悪化や脳の機能低下などと考えられています。
めまいが起こった場合には、重大な疾患が原因となっていないかを、まず耳鼻科や脳神経外科などで検査を受けるのが一般的です。
しかし、病院で検査を受けても、症状を自覚しているのに特に異常が見つからないと診断されることが多く、薬を処方されて診察が終わる場合がほとんどといわれています。
耳鼻科などで異常なしと診断される場合は、あくまで「内耳や中耳には異常がない」ということを指します。
多くのめまいの原因は、脳への血流が低下・不足するなどの症状が現れる『脳の血流障害』である可能性が高く、ストレスによる自律神経の乱れ、首の骨や頭蓋骨のゆがみ、顎関節症や首・肩のコリなどが引き金となります。
そのため、めまいがしているのに検査結果では異常がないと診断されるのは、内耳や中耳などの耳鼻咽喉のほかは専門外のため、原因が特定できなかったためなのです。

めまいの主な種類やその原因とは

めまいには大きく分けて、身体がふわふわしているような『浮動性めまい』と、自分自身か周囲がぐるぐる回っているような『回転性めまい』との2つがあります。

浮動性めまいについて

浮動性めまいの大きな原因は、ストレスによる自律神経の乱れで、自律神経失調症とかかわりの深い症状に当たります。
具体的には、立ち上がった瞬間にふらつくだけでなく、気が遠くなるような感覚に陥ったり、歩いていると雲の上を歩いているような感じがしたり、まっすぐ歩くのが難しくなったりします。
過度のストレスを受けている状態に表れやすく、耳鳴りや頭痛、不眠などを伴う場合もあるほか、薬の副作用で起こる場合もあるため、服薬中の場合は処方した医師や薬剤師に症状を相談するのをおすすめします。

回転性めまいについて

回転性めまいは、耳の奥の平衡感覚を司る『三半規管』になんらかの原因があることで起こります。
耳鼻科で原因が分かる場合もありますが、三半規管の血行不良が原因で起こっている場合は異常なしと診断される可能性があります。
また、三半規管に水が溜まる『メニエール病』の初期症状でも回転性めまいが起こることが知られており、水が溜まる原因も強いストレスにあると考えられています。
そのため、回転性めまいも過度のストレスや疲労の蓄積、睡眠不足などによって起こる自律神経のバランスの崩れがかかわっているとされるのです。

めまいと女性ホルモンの関係性について

閉経の準備期間である更年期にさしかかると、めまいを訴える人が増える傾向にあります。
身体的な疲労や精神的ストレス、睡眠不足などさまざまな原因によってめまいが生じるほか、エストロゲンの急激な減少による自律神経の乱れもその原因となるのです。
更年期に現れるめまいには前述の症状に加え、立ち上がったときに目の前が暗転したり血の気が引いたりするような立ちくらみも挙げられます。
どの症状が現れるかには個人差があるものの、いずれも大きな原因は自律神経の乱れにあります。
特にエストロゲンの急激な減少は、女性ホルモンの分泌を制御する脳の視床下部の混乱を招き、その影響が同じ視床下部の支配下にある自律神経に及ぶため、正常な機能が乱れてしまうのです。
自律神経が乱れて交感神経が優位になると、脳を含めた全身が緊張状態となり、脳への血流が制限され、それが内耳の機能低下を招いてめまいが起こると考えられています。
また、更年期以降にはエストロゲンの分泌量の減少に伴って血管保護作用が低下するので、脳の血管の柔軟性が徐々に損なわれることによる血液循環の悪化もめまいの一因とされています。

イソフラボンの持つエストロゲン様作用がめまいを改善

イソフラボンは、エストロゲンの代わりとなって働くことで、エストロゲンの分泌不足による視床下部の混乱を鎮め、自律神経のバランスを正常に整えるために作用します。
自律神経のバランスが安定すると、脳の過緊張がほぐれて脳への血流が増え、血行が改善されることでめまいの解消や予防につながるのです。
なお、めまいが起きた場合には、症状が治まるまで安静にするのが最善の対処法です。
睡眠不足もめまいを引き起こす要因の一つのため、十分な睡眠時間を確保して神経と身体を休め、ホルモンや自律神経のバランスを整えるイソフラボンをめまい改善に役立てるのをおすすめします。